母なる地球を救うために:“グラス・スティーガル”を世界へ

リンドン・ラルーシュ、Jr.
2010年2月8日

Image of Lyn at energy lab有能な経済学者には、今日の恐慌対策のために改定されたグラス・スティーガル法が、フランクリン・ルーズベルト大統領の1944年に設立されたブレットン・ウッズ経済体制、すなわち固定相場制に、既に潜在的要素として取り込まれていたことは、“史実”として理解されています。

リンドン・ラルーシュ、Jr.
2010年2月8日

FDR with Globe有能な経済学者には、今日の恐慌対策のために改定されたグラス・スティーガル法が、フランクリン・ルーズベルト大統領の1944年に設立されたブレットン・ウッズ経済体制、すなわち固定相場制に、既に潜在的要素として取り込まれていたことは、“史実”として理解されています。これは、ハリー・トルーマン大統領とは正反対の行動であり、ルーズベルト大統領の死後まもなく、ウィンストン・チャーチル首相およびウォール街によってその可能性は根絶され、今日の破綻を極めた世界情勢に至っているのです。

トルーマン政権のチャーチルおよびウォール街への譲歩は、結果として、今日掲げられている“ニュー・ブレットン・ウッズ”と名付けられた“詐欺”にみられる混乱を引き起こしています。フランクリン・ルーズベルトの意図していたブレットン・ウッズは、ケインズを反証するものであり、戦後一貫して抑圧され続けているのです。

現時点で、改訂版グラス・スティーガル法によりウォール街およびロンドンの投機システム(Monetarism)を一掃することなしに、この惑星が、いわゆる“新暗黒時代”を回避する可能性は皆無に等しいといえるのです。

スペインの看板をさげた、ブラジルを主な拠点とする大英帝国直轄銀行「バンコ・サンタンデル」の先週の成績は、見る影も無い状態であり、この現実はヨーロッパを直撃したうえ、解決法が全く見当たらないのが現状です。ロンドン等は“もし・・”や“しかし・・”を繰り返していますが、それは結局のところ、ユーロ・システムが存亡の危機に直面しているという事実を浮き彫りにしているのです。

唯一の処方箋は、現ユーロ・システムを解体し、独立国家制を基盤とした経済体制を再興させるため、独立貨幣ドイツマルクを復活し、サッチャー前首相、ミッテラン前大統領、更に才知に欠けるが悪知恵は働くジョージ・ブッシュ・シニア前大統領によりドイツの発展を阻むべく構成されたユーロ条約の条項を、完全に撤廃するということです。

西欧を現在、英国主流の失策から開放するためには、米国の歴史的解決法であるルーズベルト式“グラス・スティーガル法”を導入することが、必要不可欠なのです。

先週明らかにされたバンコ・サンタンデルを含む、いわゆる“アルファ・グループ”の破綻は、ユーロ・システムが誇示し続けてきた財政力が2007年から2010年にかけてブッシュ並びにオバマ大統領によって加速し続ける米国経済の崩壊と相応、若しくはより劣悪であるという現実を、克明に曝け出しています。アルファ・グループにまつわるヨーロッパの経済危機は、アメリカでの米国憲法による経済再構成の可能性には遠く及ばないほど、深刻なものになっているのです。

今日の国際的経済危機に関し、もし西欧諸国がユーロ・システム以前の経済体制へ帰結し、グラス・スティーガル的改革の基、マルク体制を再確立すれば、ドイツ及びその隣国が農業、産業等の必要な分野への長期クレジットを発行し、経済復興の基盤を築くことが可能となるのです。もしそれを怠れば、ヨーロッパ全般が今度の崩壊から抜け出す可能性はないにも等しい状況に陥ってしまうのです。

言うなれば、今がトニー・ブレア前首相の軌跡を拭い去り、新たな道を開拓する時なのです。

有望な選択肢:

2010年1月30日のウェブ講演で、私は、今度欧州連合(EU)が直面している財政危機が、いわゆる環境保護政策( Green Policies)に直結していることを指摘しました。つまり、西欧の経済は、近日急速に信憑性を失いつつある“地球温暖化論”を反映する“グリーン政策”により、破滅の一途を辿っているということです。このグリーン政策を拒否している国々は、積極的に移動手段やハイテク事業等へ投資を行っており、原子力の発展にも力を注いでいるのです。

現時点で言える事は、西欧諸国が、近代的テクノロジーを復興させ、農業、産業等インフラ設備への“資本集中的投資”を再開すれば、現グリーン運動のような現象は、“老兵のように、ただ消え去る”であろうということです。

Saving the Planet Now – A Global “Glass-Steagall”

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